GT-R とニュルブルクリンク
タイムの経緯
- 2008年4月開発の舞台だったニュルブルクリンク北コースで、R35 GT-R は7分29秒03を記録。日産は「当時の量産車のレコードを塗り替えることに成功」と書き、目指したゴールに辿り着いたことを「日本の自動車史に残る重要な業績のひとつ」と評しています。[1]
- 2012年ニュルブルクリンク北コースを走る2011年モデルのラップタイムは、2012年に7分19秒台を記録、と写真の説明にあります。[1]
- 2014年モデルGT-R NISMO のオプションパック装着車が7分08秒679を記録し、再び量産車世界最速の座を手に入れた、と書かれています。[1]
コースの数字
日産の説明では、ニュルブルクリンクは、全長が約21km、高低差が約300m、コーナーの数は178です。R35 の開発では、開発当初から、ここで走行テストが重ねられました[1]。
開発者にとってのニュル
田村宏志さんは、記事の中で、最も印象深いサーキットでの体験として、ニュルブルクリンク北コース(ノルドシュライフェ)でのタイムアタックを挙げ、「100回以上訪れ、合計で500日ほど滞在した。R35 GT-Rの開発において、特別な場所です」と話しています[2]。R34 のミレニアムジェイドの塗料を、ニュルブルクリンクの丘や木々と照らし合わせて決めた話も、同じ記事にあります(色の面)。
数字の読みかた
「ニュルのタイム」は、競争相手や雑誌で何度も引用される数字ですが、天候、路面温度、タイヤ、計測の範囲(コースの何周目、どこからどこまで)、車両の仕様などの条件で変わります。日産の公式の説明で、この面が確かめられたのは「3つのタイムの数字」と「どのモデルか」までで、細かな測定条件は書かれていません。そのため、このサイトでは、他社の車のタイムとの比較や順位づけはしません。比較する記事を読むときは、測定条件が書かれているか確認することをおすすめします。
「量産車世界最速」という言葉
日産は R35 の目標を「量産車世界最速」の称号としていました[1]。この称号の定義(どの種類の量産車か、どの機関が認めたか)は、日産の説明には書かれていません。「世界最速」と書かれていても、このサイトでは日産の言葉としてだけ使います。
この面で確かめていないこと
- 各タイムの測定日、ドライバー、タイヤの銘柄。
- 2012年の「7分19秒台」の正確な秒数。
- 2014年以降の R35 のニュルブルクリンクでの公式のタイム。
モデルイヤーとタイムの対応
| タイム | 対応するモデルの説明 |
|---|---|
| 7分29秒03(2008年4月) | 最初期のモデル。出力480PS[1] |
| 7分19秒台(2012年) | 2011年モデル(出力530PS、CD値0.26)[1] |
| 7分08秒679 | 2014年モデルの GT-R NISMO・オプションパック装着車(出力600PS)[1] |
3つの数字は、出力が480PS、530PS、600PS と上がる順に、短くなっています。ただし、出力だけでタイムが決まるわけではありません。日産の説明も、空力、冷却、軽量化、サスペンションの設定など、車全体の改良を毎年重ねたと書いています。
呼び名について
日産の説明は「ニュルブルクリンク北コース」と書き、田村宏志さんの記事は「ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェ」と書きます[1][2]。同じコースを指すと読めますが、このサイトでは、日産の GT-Rストーリーの表記「ニュルブルクリンク北コース」に合わせます。記事の中には、「グリーンヘル」という呼び名も出てきます(色の面)。
報道が伝える数字(日産の数字と比べる)
日産の GT-Rストーリーに書かれたタイムは、この面の上の表のとおりです。報道には、別の言い方をした記事があります。
| 報道 | 書かれていること |
|---|---|
| Response(2025年8月26日)[3] | 2007年が7分38秒、NISMO の2013年が7分08秒679、2024年の NISMO がつくばサーキットで59秒078、2016年にギネス世界記録の最速ドリフトが時速304.96km |
| Car Watch(2013年12月6日)[4] | 2014年モデルの GT-R NISMO が、ニュルブルクリンク北コースで7分8秒679。量産車で最速と書いている |
2008年に日産が発表した7分29秒03と、Response の記事の7分38秒は、年も数字も違います。どちらが何を測った数字かは、記事から読み取れないので、このサイトでは優劣をつけません。日産の原文(GT-Rストーリー)の数字を主にして、報道は参考に置いています。
出典
- 日産 GT-R(R35)Webカタログ「GT-Rストーリー」(2026年11月7日に確認)
- 日産ストーリーズ「R35 GT-Rと田村 宏志 ― 情熱とパフォーマンスの功績」(2025年8月26日)(2026年11月7日に確認)
- Response「R35 GT-R 生産終了」(2025年8月26日)(2026年11月7日に確認)
- Car Watch「日産「GT-R(2014年モデル)」「GT-R NISMO」インプレッション」(2013年12月6日)(2026年11月7日に確認)