R34 の色と R35 への受け継ぎ

GT-R の色の話は、日産の企業サイトの記事(2025年8月26日)で、R35 の開発にかかわった田村宏志さんがくわしく語っています[1]。その内容を、色ごとに整理します。
青:ベイサイドブルー(湾岸ブルー)
田村さんは、最初の愛車が青い「ケンメリ」スカイラインだったと話したうえで、「青はGT-Rの歴史的な象徴であり、彼自身の関与を超えて、スカイラインにとって大きな意味を持つ色」だと記事は書いています。青いヘッドライトカバーのハコスカを運転する高橋国光さんの姿、のちの青いR32カルソニックGT-R、R33 GT-R LMリミテッドを見て、R34 GT-R にも青を加えるべきだと確信した、という発言です[1]。
R34 のもっとも象徴的な色のひとつだった「ベイサイドブルー」は、GT-R の50周年を記念した2019年の R35 の特別仕様車で復活しました[1]。R35 でいちばん好きな色として、田村さんは湾岸ブルー(ベイサイドブルー)とミレニアムジェイドを挙げています。
緑:ミレニアムジェイド
田村さんは、R34 のカラーパレットに「ミレニアムジェイド」というユニークな緑を加えることを推し、R34 V-Spec II Nur と M-Spec Nur に採用されました。色を決めるとき、ニュルブルクリンク(グリーンヘル)に塗料のサンプルを持ち込み、丘や木々、サーキットの背景と照らし合わせて検討した、と話しています[1]。
R35 での受け継ぎ
- T-spec:R35 の T-spec にもミレニアムジェイドを提案。R34 Nur モデルへのオマージュとして、エンジンカバーには通常の赤ではなく金色の加飾が施されています[1]。T-spec の特徴として、日産の GT-Rストーリーも「ゴールドのエンジンカバー」を挙げています[2]。
- 金色のモデルナンバープレート:エンジンルームの金色のモデルナンバープレートは、2013年の100台限定「スペシャルエディション」と、2018年の大坂なおみ選手の記念モデル、そして R34 の限定車「M・spec Nur」「V・specII Nur」で採用され、2025年モデルから「GT-R Premium edition T-spec」と「GT-R Track edition engineered by NISMO」にも採用されました[2]。
- シリカブレス:GT-R の45周年を記念した2015年モデルに、2001年に発売された「スカイラインGT-R M・Spec」(R34型)の特別塗装色「シリカブレス」を採用。45台限定です[2]。
- ミッドナイトオパール:2018年の50台限定モデルには専用色のミッドナイトオパールが設定されました[2]。
色を見るときのコツ
画面や写真で見る色は、環境で大きく変わります。「ベイサイドブルー」「ミレニアムジェイド」の実際の見え方は、日産の公式の写真や実車で確かめてください。このサイトは、日産の公式の画像を使わないので、色見本も載せていません。
この面で確かめていないこと
- R34 の各色の正式な設定年・設定グレード(公式のカタログで確かめていません)。
- ベイサイドブルーの2019年の特別仕様車の台数と名称。
- 「シリカブレス」「ミッドナイトオパール」の色の見え方。
色の名前の整理
| 呼び名 | 日産の記事での扱い |
|---|---|
| ベイサイドブルー | 湾岸ブルーとも書かれる。R34 の象徴的な色のひとつ。2019年の R35 の特別仕様車で復活。[1] |
| ミレニアムジェイド | R34 V-Spec II Nur と M-Spec Nur に採用された緑。R35 の T-spec にも。[1] |
| シリカブレス | R34 M・Spec の特別塗装色。2015年モデルの45台限定車に採用。[2] |
| ミッドナイトオパール | 2018年の50台限定車の専用色。[2] |
ミレニアムジェイドの台数と価格(報道)
くるまのニュース(2022年10月12日)は、最後の R34 として2002年1月に売られた限定モデル「V・spec II Nur」について、いくつかの数字を書いています[3]。日産の発表で確かめたものではないので、報道の数字として読んでください。
| 項目 | 記事の数字 |
|---|---|
| V・spec II の登場 | 2000年8月のマイナーチェンジ |
| V・spec II Nur の発売 | 2002年1月 |
| 生産台数 | 約750台 |
| ミレニアム ジェイド メタリックの台数 | 156台 |
| 当時の新車価格(税抜) | 610万円 |
この記事は、海外のオークションに出た1台(2022年11月5日・走行6万1234km)と、2021年のヤフオクで6050万1円で落札された新車未登録の1台にも触れています。つまり、緑のミレニアムジェイドは、約750台の中の156台です。割合にすると、およそ5台に1台です。青のベイサイドブルーの台数は、確かめられていません。日産ヘリテージコレクションの R34(No.180)は、JGTC のレース仕様で、色の話は書かれていません[4]。
出典
- 日産ストーリーズ「R35 GT-Rと田村 宏志 ― 情熱とパフォーマンスの功績」(2025年8月26日)(2026年11月7日に確認)
- 日産 GT-R(R35)Webカタログ「GT-Rストーリー」(2026年11月7日に確認)
- くるまのニュース「最後のスカイラインGT-R V・spec II Nur」(2022年10月12日)(2026年11月7日に確認)
- 日産ヘリテージコレクション No.180 スカイラインGT-R(1999年・BNR34・JGTC車両・英語版)(2026年11月7日に確認)